時薬とお赤飯
2026/03/17
「先生!今日はとてもいい知らせがあります」と診察室にいつにも増してにこやかに入ってこられたある患者さん。
15年前、震災で避難を余儀なくされた患者さんでした。
毎年、3月11日のニュースを見るのが辛くて、その前後はテレビが見られないと話されていました。
「今年は、震災のニュースを見ても辛い気持ちがあまり蘇ってきませんでした。」そう語り、とびきりの笑顔を見せてくださいました。
同じ福島に住みながらも、原発や津波の体験のない私には想像もつかない辛い15年だったことでしょう。
その方の15年の苦労や悲しみを想い、胸が熱くなりました。
時薬。。。
ふとそんな言葉を思い出しながら、私も一緒に救われたような気持ちになりました。
そんな折。。
これもまた考えさせられるニュースがありました。
福島のある地域の中学の給食で卒業のお祝いにとお赤飯が提供される予定だったとか。。
それがたまたま3月11日の震災の日。
結果、不適切との判断で急遽廃棄になってしまったというニュースです。
卒業をお祝いしたいという気持ち。。
震災の傷が癒されない人たちへの配慮。。
どちらも責められるものではないですが。。
中学卒業は15歳。おそらく震災の年に生まれた子供達です。
誰もが絶望の縁にいる時に生きる希望を与えながら生を受けた子どたちの成長と門出を純粋に祝ってあげられたら。。
提供の日が11日でなかったら。。となんとも複雑な気持ちになった1日でした。

